やさしく読む「XML 1.0勧告」第34回　XML勧告を理解するために必要な外部の文書

　以下の記事が"2005/6/3"に公開されました。

UFOはピンクレディーか焼きそばか §

　UFOの話題は長すぎたかなという感じもありますが、実はある程度の話題を最低必要な水準で語ろうとすれば、それなりの文字数が必要とされてしまいます。

　逆に言えば、共有される前提となるコンテキストが無い場合、僅かな文字数で伝えたことになった気がするケースがあるとすれば、それは「気がする」だけで実は伝わっていない可能性があります。

　そういう意味で、ほんとんど1行単位で書き込まれる匿名掲示板のような存在は、実は伝えたいことが伝わっていない可能性が考えられます。逆に、それでも伝わっているということは、暗黙的なコンテキストの存在が想定され、それゆえにコンテキストを共有しない外部の者には意味が分かりにくいという可能性も考えられます。

　これはコンテキストという概念の強力さを示す事例ということもできます。コンテキストがあれば、少ない文字数でより多くのことを伝えられます。

　今回の内容で語っているXML勧告外の文書とは、別の言い方をすれば、XML勧告を支えるコンテキストであるとも言えます。つまり、これらの文書が前提として存在するからこそ、XML勧告はこれほどシンプルに記述できた、と言うことです。